「ドSとして嗜好の指向性の思考」と『良いマゾの条件』
ドミナントもサブミッシブもはじめ「自分はS」「自分はM」と思うことが多いみたい。僕も自分は超が付くドSだと思ってた。
結局ドSでもあることは否めないけど笑ドミナントでもあり、ドミナント志向の方が強いということがはっきりした。
Sとしてもドミナントとしても人それぞれ個性、好きなことと苦手なことがあって、何が快楽になるかは人によって違う。だから相性が合うタイプもそれぞれ。
そういうことを知ることは「愛の一致」率を上げるのにとても大切なことで、努力や行為以前に「前提条件」がどうか?というのがある。
ちょっと自分のことまとめながら話を進めようと思う。
目次
■Sとしての加虐嗜好 手を使う

ドミナントとしてのことは後編で書くので、Sの加虐嗜好を。
道具よりも手を使って直接的にする・・・相手に触れる、直接共有する・・・ことがベースにある。だから頬ビンタ、胸ビンタ、局部ビンタ、首絞め、腹パン、顔胸股の踏みつけあたりは必須。
自分でも理由はわからないけど、お尻のスパンキングはあまり気持ち良くならない。やらないかというとするけど・・・。バックのときに手持ち無沙汰wなついでに、という感じかな。
髪の毛をつかむ・引っ張る、イマラも普通にするけど、これもお尻のスパンキングと同じ感じで、それがすごくいいわけではない。あくまで普通な範囲。
首絞めと腹パンは挿入した状態でやる方がいい。首締めは単独でもやると快楽は低め。相手の反応にもよる。
余談になるかもしれないけど、頸動脈を抑える点での首締めは危険があるからやらないことがほとんどで、手のひら全体で広めに圧迫するのを基本にしている。首締めに限らず、たとえば野外でするという場合など、リスクに対してものすごく注意を払っている方なので、その分快楽に集中できないという欠点がある。
■道具を使うこと

道具を使うことはあまり好きな方ではない。使うならバラムチ。でも局部中心。たまに胸。やっぱりお尻は萌えない。
縛りはロープワークが苦手すぎて縄を使うことはない。子供の頃あやとりが全然できなかった。ついでに折り紙も(この情報必要?)。なので吊るすことも必然的にしない。
縛られることが好きな女性と食事に行ったことがあって、付き合うかどうかという話になったけど結局遠慮させてもらったことがある。
やるなら拘束具。でもそのうち使わなくなる。壁とか床に固定式のものは使ったことがなくて興味がある(イメージつかない人は「アイアンクリムゾン」で動画検索してみて)。ただガッチリ固定されている必要があるので大掛かりだから経験がない。
そういえばSM用のラブホは1度しか行ったことがない。そもそも道具がという理由もあるけど、染み付いたタバコの匂いが嫌いすぎてラブホは好きではない。
相手が身動き取れない状態は好ましいと思う。それ自体に嗜虐性と快楽を感じるわけではない。嫌がっているところを好き勝手犯すような感じならいい。縛られる「だけ」で感じているM女にはあまり興奮しない。放置プレーもあまり性的刺激を感じない。
パンスト、ラップ、ガムテープ、洗濯バサミ、クリップなどそのあたりにあるものを使って拘束することもある。見た感じがキレイにならないのがあまり好きではない。ベッドの四隅に両手両足を縛って、というのはその中ではやりたいと思える。
思うに精神的にガチガチに束縛することが好みなので、放し飼いをしても絶対に離れないという状態だから物理的に縛るのがあまりピンと来ないのかもしれない。
アイマスクは好ましい。プラス耳栓&ノイズキャンセリングのヘッドフォンで完全に音を遮断するのは好き。とはいっても高頻度ではない。全頭マスクはもっといい。モノ扱い感覚が増す。そう考えると前頭マスクプラス手足の自由を奪うというのはアリ。
失神しやすい子がいたことがあって、その状態で好き放題するのが心地よかったから、前頭マスクはそこに近いものがあるのかも。
ただ、これってSというよりフェチなのか。生オ○ホという感じかな。
道具になるかわからないけど脱がせたショーツを口に突っ込むのもアリ。
首輪とリードはあってもいいしなくてもいい。普通。
犬扱いで地べたで口だけで餌を食べさせるなどはイマイチ。
大掛かりなSMの道具、器具もあまり興味をそそられないかも。そういう種類のSではないと自分で思う。
磔したらものすごく濡れすぎた子がいて、それは好ましいけどそのシチュエーション自体にさほど萌えないのでそっちは向いていないのだと思う。
普通の道具、バイブとかローターとか、そういうものは普通に使う。
開発が進んでくると通常の愛撫は道具にやってもらう?ことが多くなる。ただ、いつも触ることはするから、相対的に見て接触とか肌と肌の関係が少なくなるわけではない。
■痛み

手を使って痛みを与えるのはビンタ、首絞め、腹パンなど書いたけども、鋭痛が苦手。
針を使うとか血が出るもの。スパンキングでも血が出るまでやる人もいるけど、それはできない。
鈍痛も翌日まで痛いというのは本意ではない。
痣跡などは単純に美しくないので好まない。噛み跡は本人がその後それを見ることで興奮するなら残してもいい、という感じか。
ただ痛みを与えてうめくこと、涙を流すこと(号泣であるほど良い)、怯えた目、とろけた目をされることは快楽。特に泣かれるのは興奮度が高い。
このあたりの加虐性は強いと思う。
助けてください、許してください、ごめんなさい、などの言葉はOK。逆に痛いと言われるのは好きではない。ので、痛いをNGワードにすることは多い。
あとは肉体的な痛みも精神的な痛みも「精神的な快楽につながっている」必要があって、ただの痛みを与えるのは好みじゃない。
痛めつけるのは好きだけど、痛覚としての痛みだけが残るのはイヤというスタンス。
殴る蹴るが好きな相手は好きだけど、持続しない。たまにするとハイテンション。いつもだとただ疲れる。
浅い痛みを数多く痛めつける方が好き。
こうも言えるんだけど、胸をビンタされてすごく感じる子がいて、でも胸の刺激が強いあまり、他のところでの快楽が薄れていた・・・・というのはあまり好きではない。
全部痛めつけたいというか笑
その都度ポイントを絞って痛めつけるのは構わない。
精神的な痛みはトラウマの記事で書いたので、ああいう状態というか引き返せないマインドに育てるのは得意だし好きなので意欲的にやる。
でもこれはどちらかというとドミナントとしての理由かな。
つね上げる、握り圧は普通にする。主に乳首とクリ。なので痛みが快楽に繋がる度合いが高い方がこちらもやりがいがある。膣内はどちらかというと加減を気をつける方。といってもヒドい人と比較してだけど。
噛むのはM女が食べられる快感を感じるときはよくやる。個人的には頸椎を噛んでいるときが心地よい。
■スカトロについて

スカトロは小はOK、大はNG。
嗅覚が人よりも優れているのと、普段から清潔なので、もしやるとしたら常時吐き気とえずきで気持ち悪くなる。
小はM女の股間にかける、全身も相手の被虐性が増すならやる。顔も。ただ飲ませたら自分も気持ちよくなるというのはないかな。相手が飲みたいなら別にいいという程度。膣内にもする。こちらは中に出されて被虐性が高まるなら積極的にやりたい。コントロール難しいけどね。
同じ理由でアナルもあまり好きではない。開発されているか、すぐにできるか、ものすごく感じるなら挿れるけど、体の他の場所を開発するほどの意欲wを持っては取り組めないかな。
アナルの感触が気持ちいいと思ったことがないのでそれもあるかもしれない。
汚されることに被虐性と快楽を感じる子は好き。言葉責めでそれが増長する性質も。
ただ便器を舐めさせるとか不潔が伴うのはNG。
フィストはしたことがないししたいと思わない。単純に広がるのが好きではない。この辺りは性癖よりも単純快楽が上。もともと自分が感じにくい体をしているので、せめて膣内ぐらいは・・・という感じ。
相手を苦しめるのは肉体ではなく精神か、肉体精神両面を好む。
得意はネチネチ、トラウマ、羞恥心、言葉を使う、など。好きなのはもっと壮大wで精神的に貶めながら個人的に自立させる。自立しているのに依存していて、人として尊敬に値するのに奴隷化されている、はっきりと男性に大切に扱われるべき女性の性質なのに、モノ扱いされ殴られて感じて這いつくばって乞うという矛盾だらけの精神状態にすること笑話逸れた。
排泄コントロールはあまりそそられない。
小に関してはみっともない格好でさせる、外や男子用小便器で立ったままさせる、というようなことは好きな方。
外ではよく着衣で立ったまま潮吹きさせるのでそれに近いかもしれない。
■野外、露出について

外で、の延長で露出。
羞恥心を煽る露出、野外は好き。下着をつけない、服に乳首の形が出ている、スカートを捲り上げさせる、バイブやローターを入れて出かける、オナニーさせる、外でする。全部デフォルト。変態おじさんがやるような裸コートをさせるのもアリ。
でもこの辺りになるとSMというよりやっぱりフェチか。
支配欲だけではなく独占欲が強いので、誰かに見せるというのは好きじゃない。
女2の3Pはいいけど男2はNG。女2はどちらもMであること。ノーマルだったらいらない。支配下にあるMの前で別の子として泣かせ&感じさせるのあり。嫉妬心とみじめさを煽る。
話戻して、
人がいるところで自分でいじらせる、いじる、見えないように首絞め。
昔付き合った子でひとりだけ脳イキができる子がいて、普通に人通りのある街で何度も脳イキさせたのが良くて、見ているだけでこっちまで快感になった。その子が脳イキする直前に、待ち合わせをした別の人が来て、イケないままずっとモヤモヤしているのを煽るのも良かったな。
野外か中かは別として着衣シチュエーションが好き。犯している感が高まるからかもしれない。
レイプ願望ある子が純粋に好き。
■言葉責めのこと

言葉責めはかなり重要。ここまでに書いたことの全てに言葉責めがあることが必須。ないと加虐心も充実感も半減。
陵辱的、羞恥心を煽る、従属する立場をわからせる、変態であることを認めさせる。そういうことを「誘導」する言葉で責めることが多い。
Mが自分からそういう言葉を学習して言い出すことが結構大事。学習力があるマゾの子は好き。ない子はイマイチ。
言葉はサブミッシブとしてのものもあるから、ここはマゾだけに絞ると、やっぱり認めたくない、言われたくない、自分を落としたくないというワードが良い。たとえば「もっと痛めつけてください」ではなく、「これ以上されると戻れなくなります」とか単純に「もう痛めつけないでください」とか。「好きに犯してください」より「もうやめてください。犯さないでください」とか。本当はされたいことと逆の言葉を言わせることで、自分は変態じゃないと思う余地を残したり、いけないことをしていると認識させる。前に投稿で書いたギャップを作る言葉。
言うことより言わせることの分量が多めが好み。
被虐度が強い場合は、最初から自虐的被虐的な言葉。あと、これもフェチになるかもだけど、相手の仕事や状況、外見、性格に合わせることが大事。たとえば主婦ぽいなら自宅で犯されるシチュエーションでの言葉、仕事ができる外見ならキャリアウーマンな女性として堕とす状況の言葉、小柄な子はロリプレイとしての言葉、というようにイメージプレイに近い言葉を使う・使わせるのが好き。
あとは普段の言葉遣い。丁寧を好む。女性として魅力を感じさせる言葉遣いは重視してる。下品な言葉を使う人の品性が高いとは思えないので、品性の高さは結構重要。
普段使う言葉や書いたものの構成で相手の心理や性質を読み取ることができるので、それである程度のM性やサブ度を測っていることもあるし、それ以前に人として信頼できる人かどうかを見ている。
見ているけど・・・・目をつむって付き合ってから「やっぱダメか・・・」と無駄足を踏んで苦い想いをしたこと数知れずw
■良いマゾの条件

というわけでSかつフェチ自己紹介かという内容になったけど、言いたいことは自分が何を好きで何を嫌っているか、ひとつずつわかった方がいいということ。
Sの人もMの人も。そしてDもSも。DSの方は次の記事で書く。
なぜわかった方がいいかというと、特にマゾとサブの人に見られることだけど、ご主人様が好きなことが好きで、ご主人様が感じてくれることをしたい、という人がよくいる。
それも個性だし性質の表れだからダメではない。むしろ好ましいと思う。
だけど、それでもその性質に加えて(別のところで)好きなことと嫌いなことがあって、それをちゃんと知っている子と、考えたことがない子だったら、どちらの方がより「優れた」マゾなのかサブなのか。
これはもう絶対に知っている方なんだよ。
なぜか。自分で自分のことを知っているから自分の身の扱い方を感じられる。
自分で自分のことを知らなくてもご主人様主体でその通りにやればいいし、抵抗があることも慣れてお仕えすればいいって、一見いいマゾに見えるけど、自分を放棄して自分のことは相手次第で、それは突き詰めると「自分がうまくいかないのはご主人様のせい」と言っていることと同じ。
自分で自分のことに責任を持てる。知っているから考え、考えるからどうお仕えするか、どういう形がより良いのか取り組むことができる。ただご主人様の意向に沿うだけではなく、その意向を上手に超えてもっと喜んでもらうようにできるのは自分自身のことを理解しているから。
ただの従順ならM性さえあればバカでもできる。
たとえば、顔を踏みつけられながらバックからされると死ぬほど嬉しいとする。別にそうされなくてもいい。ご主人様主体でいい。
でも、自分が死ぬほど嬉しい状態になった姿を見て、ご主人様がものすごくいい気分になるとか、手札が一枚増えるとか、そういうことにつながるならどうしてそれを考えて、伝えてやってもらうようにしたいんだ、ってことになる。
いい奴隷はただ相手が満足する100%で「別にいい」とするんじゃなくて、その100%を自分の力でどう上げることができるか。
それをしたからって従順でないとか隷属ではなくなるということにはならない。
考えてみてほしいけど、自分と同じ立場の奴隷が5人いて、その中で一番愛でてもらうために「自分の特徴を知らず、とにかく誠心誠意お仕えしていればいい」というのは全然忠誠が足りない。
ご主人様の立場からすると、加虐嗜虐を思い通りにやって楽しめる「だけ」なら別にあなたじゃなくても同じ反応をする別の人でもいい、ということになる。
自分だからこそ他の4人以上に愛でてもらえるものがある、それを十分に堪能してもらう。だから一番深くつながることができる。「で、それは何?」の一番最初が自分を知ること。漠然と縛られるのが好きとかじゃなく、どう縛られること、なぜそれが好きか、どう感じるのか、物理的な緊縛だけではなく精神的には、相手の気持ちよさは、この好みをどう仕えばもっと愛が一致するのか・・・・という具合にひとつひとつ具体的に知る。
もうひとつ。そうして知った自分のマゾ性がS男性、たとえば上に書いた僕のSとあまり一致しないとする。
それでもSとMで共通点や妥協点を探っていい関係にはなれるかもしれない。SMやSEXとは違うところで関係を深められるかもしれない。だけどご主人様にとって最優秀なマゾにはなれない。なら、自分の性質にぴったりの人、その性質を生かしてくれる人と一緒になるべき。
そこまでするのが良いマゾの条件。
この考え方は愛の考え方にも当てはまる。性を抜きにして愛を考えるとき、実は多くの人が自分のことを知らず、しかも相手のこともよくわかっていないまま「一緒になったから一緒にいる」ということをしている。
それを媒介するのが「好きという気持ち」で、前に書いたけど「好き」はただの主観。
これって考えてみるととても怖いことなんだけど、誰もが目を逸らしてなかったことにしている。
話が逸れるからこのぐらいにするけど、愛ありきでSMだし、だからこそ自分を知ってよりお仕えできるようにしていく、ということ。お互いそうした上で一緒に作るのが理想。一致しないからダメではなく、自分のことも相手のこともお互い知った上で上手く一致できるように取り組んでいくこと。